原地360度回転、重荷積載時斜め安定走行、前後間隔の狭い駐車スペースから横向きに「すり抜ける」…先日、長春市麦迪克智行自動車科学技術有限公司において、紅旗E-HS9新型電気自動車が、常識を覆す方法で様々な高度な運転操作をこなした。この自動車に「SF」的な機能を実現させた秘密は、独自の自動輪智行底盤技術を採用している点にある。

　自動輪智行底盤技術は、吉林大学自動車工程学院教授・博士課程指導教員の靳立強氏率いる研究チームが10年以上にわたり独自開発したもので、制動、駆動、操舵サスペンション等のシステムモジュール技術を高効率に統合し、自動車に任意の方向への直進能力、横移動、斜め走行、角方向への操舵等の機能を持たせると共に、高速走行時の安全性も確保している。了解しているところによると、自動輪智行底盤技術は特許出願100件以上、特許取得40件以上で、特許による保護壁を形成し、国内でトップを走っている。

　「従来の自動車のステアリングギア、タイロッド、ブレーキシステム等の自動車底盤ハードウェアが『個別に動作』する方式とは異なり、自動輪智行底盤技術は従来の自動車底盤ハードウェアを置き換え、革命的に底盤ハードウェアを『知的なチームワーク』へと変え、自動車の4輪がそれぞれ独自の頭脳を持つようにした」と、自動輪智行底盤技術開発チームメンバーの鄭宇亭氏は述べた。本技術は、自動車の100％モジュール化設計を実現するだけでなく、運転安全性を50％向上させ、エネルギー効率を40％節約し、自動車部品を40％削減できるため、製造コストの大幅な削減の可能性を秘めており、新エネルギー自動車の軽量化ソリューションも提供している。

　現在、自動輪智行底盤技術は、国内の多くの主要自動車メーカーで試装認証段階に進んでおり、今後3～5年以内に量産化される見込みである。高知能な運転支援システムによる自動車安全走行の向上、自動車運転を簡単で分かりやすくなり、自動輪智行底盤技術は、世界の自動車産業により多くの「中国要素」を注入し、インテリジェント運転の新たな変革をリードすると確信している。