中国一汽、卓驭科技に36億元超の戦略出資 自動車智能化を加速​

時間: 2025-11-27 16:16 情報源: 中国一汽 WeChat​
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2025年11月、中国第一汽車集団有限公司(以下「中国一汽」)は、卓驭科技(以下「卓驭」)に対する36億元(約720億円)超の戦略出資を完了したと発表した。

今回の取引完了後、卓驭は独立した経営戦略を継続し、企業評価額は100億元(約2000億円)を突破する。同社は独立法人としての運営を維持し、現行の経営陣、技術路線、ブランド戦略を踏まえたまま事業を推進する。中国一汽は戦略的株主として、主に業務連携と資源配分の支援を通じて卓驭の成長を後押しする。卓驭のその他の株主には、ニュー・テリトリー・テクノロジー、国投招商、比亜迪(BYD)、光遠投資、上汽恒旭、北汽産投、徐工雲漢基金など、国内外の著名投資機関が多数参画している。

両社の協力は2024年4月を起点としている。当時、双方は自動運転分野で戦略協定を締結し、全面的な業務連携をスタートさせた。協力プロセスを通じて、中国一汽と卓驭は深い信頼関係を築き上げた。製品面では、卓驭の「成行プラットフォーム」10V高演算能力プラットフォームが説明可能なエンドツーエンド型アルゴリズムを実現している。同社が開発した世界初の慣性航法三目視覚システムは、中国一汽の高級ブランド「紅旗(フーチー)」の天工シリーズ、EH7 2025年モデル、HS6 PHEVなどに搭載され、自動駐車、高速道路自動運転支援、全国規模の都市部自動運転支援などの機能を実現している。

前期協力で培われた相互信頼と、戦略的シナジーを最大化するため、中国一汽は今回の戦略出資に至った。両社の経営陣はこの提携に高い期待を寄せている。中国一汽の董事長・党委書記、邱現東氏は「中国一汽は核心技術の自主掌握、国民的自動車ブランドの育成、世界一流企業の構築を使命としている。中国自動車産業の智能化が加速する中、我々は大疆、卓驭科技との一連の協力と対話を通じ、自動運転技術の普及と産業の高度化に向けた共通認識を共有するに至った。今回の出資は、当社の自動運転分野における技術競争力をさらに強化する」と述べた。

 

卓驭科技のCEO、沈劭劼氏は「『全ての人に安全で快適なモビリティ体験を提供する』ことが、卓驭の創業以来の使命と目標である。今回の戦略協力の深化は、中国一汽が卓驭の技術力と事業性を高く評価していることの証明である。我々は中国一汽を含む投資家や自動車メーカー顧客と手を携え、それぞれの技術、ブランド、資本の強みを融合させ、自動車産業の智能化プロセスを共に推進していく」と語った。​

 

新中国自動車産業の「長子」として、中国一汽は世界トップクラスのモビリティテクノロジーカンパニーを目指し、革新的な製品とサービスで持続的に価値を創造している。卓驭も「安全で快適なモビリティの普及」を理念に固持しており、これが両社の深層的な戦略協力の基盤となっている。今後、双方は資源を最大限に活用し、それぞれの強みを発揮して自動運転関連製品の研究開発と実用化を推進し、市場と消費者により使いやすく、安全で魅力的な智能化製品を継続的に提供していく。

 

  
 編集:李孟群