「中車長客造」世界初の水素エネルギー市域列車が「疾走」

3月21日午前、わが国初の水素エネルギー市域列車が長春の中車長客試験線で運行試験を行い、時速160キロで満載運行に成功し、全システム・全シナリオ・多段階の性能検証を達成し、水素エネルギーの軌道交通分野における新たなブレークスルーを意味している。
化石燃料やコンタクトネットワークによる電気エネルギーに依存していた従来の列車とは異なり、今回成功裏に運行を開始した初の水素エネルギー市域列車には水素エネルギー動力システムが組み込まれており、車両運行に強力で持続性のある動力源を提供し、試験データによると、列車の実際の運行1キロ当たりの平均エネルギー消費量は5キロワット時で、車両設計の各指標の要求を満たし、世界トップレベルに達している。
この列車はマルチエネルギー貯蔵、マルチ水素エネルギーシステム分散式ハイブリッドエネルギー供給方案を応用し、同時に中車長客が自主開発した水素電気ハイブリッドエネルギー管理戦略と制御システムを採用し、車全体制御の深度統合を実現し、エネルギー利用効率を大幅に向上させると同時に、エネルギー供給の柔軟性と信頼性を高め、最高航続距離は1000キロ以上に達している。
中車長客国家軌道客車工程研究センター新技術研究部の王健副部長によると、中車長客は、水素エネルギー市域列車の水素動力システムとその重要部品の耐久性・高低温・振動・電磁両立性・防火安全などの面での試験検証を完了した上で、さらに、さまざまなスピードグレードでのエネルギー消費量・航続距離・信頼性・牽引・ブレーキ・ダイナミクスなどの試験を実施し、水素エネルギー列車の-25°Cから35°Cの環境温度における実際の性能を初めて検証し、試験結果では各指標が車両設計の要求を満たしたという。
業界関係者によると、今回の実験はわが国の軌道交通業界にとって水素技術の研究開発・応用における重要なマイルストーンであり、ハイエンド交通運搬装備の重要技術の自主制御をさらに推進でき、わが国の交通運搬装備の新質生産力の形成を加速するために科学技術のサポートを提供できるという。